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動物の鳴き方は最初から決まっていると思っていませんか(動物も関係構築は相手次第)

我が家にはテレビはありませんが、外出先でたまたまこの番組を見る機会がありました。

cgi2.nhk.or.jp

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risurisu3.blog48.fc2.com

一番下に上げたリンク先にあるように、リスたちは、鳴き声を使い分けて敵の種類ごとに行動を変えたり、仲間を騙したりしているようです。

 

でも、この番組には、一番肝心な所が抜けているなと私は感じます。それは、リスたちの行動は、後天的であろうということです。

 

たとえば、次の動画を見てください。

 

いかにも人がいじわるしているように見えても、応じてはいけない理由がこの動画のコメント欄に記されています。

「犬飼ったことない連中から「早く入れてあげなよ」というコメントあるが、実際柴犬はああやって悲しそうに泣くと飼い主が妥協してくれるのを覚えてるものだ。煽情的に泣くことで”人間を操ろう”としてるんだよ。マインドを操られたらだんだん増長していうこと聞かなくなって飼い主を噛むようになる。」

 

犬はこのような鳴き声を出すと相手が動くことを学習していくということです。

 

犬と人の間だからだろうと思うかもしれませんが同じ種類の動物どおしでも同じなのです。

 

我が家の猫に子猫が生れた後で私が知ったことです。子猫たちは母猫の呼びかけを完全に無視して勝手な行動を続けました。母猫はどうすることもできずに呼び続けるだけでした。

 

こうして家に猫の家族がいることで知ったことは、猫も私たちも相手の反応を手がかりにしながら相手との関係を築いているのだということでした。猫は遊んで欲しくで鳴いてきたり、おやつが欲しくて鳴いてきたりしますが、しばらくほうっておけば諦めていきます。じっとこちらの眼を見て強く鳴いてみたり、体をすりつけてみたりすることもあります。

 

こうして猫どうしのやりとりや、私と猫とのやりとりを通じてわかることは、猫と人の間も人と人の間も、相手とのやりとりという点では基本は同じなのだということです。相手の出方をうかがって動きを止めて顔を見つめ合っていたり、こちらがじっと見ていると目を閉じたりと、まるで人のように感じます。

 

動物の鳴き声は確かにある程度決まっていて、私たちの言葉のように自由ではありません。でも私たちも言葉ではない声も持っています。ウォーと叫んでみたり、号泣したり、わーと歓声をあげたり。そして、そのときの相手の感情も伝わってきます。

 

そうして見ると、一方では、動物にも後天的に学習していく言語のような声があり、他方では私たちにも直観的に伝わる声があります。結局、動物と人の間に大きな違いは存在してなどおらず、ただ私たちが自由に操ることのできる言語を持つということだけが違いであるようなのです。

 

動物だけに本能行動を想定する代わりに、人も動物も基本的に同じであると考えていかないことには、この世界の真実には到達できそうにないと私は思います。