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シャリを残す人への批判 女性が憤慨「ラーメンのスープを残すのと同じ」 - ライブドアニュース

シャリを残す人への批判 女性が憤慨「ラーメンのスープを残すのと同じ」 - ライブドアニュース 2016年10月28日

インターネット上で「寿司のシャリを残す行為は許せるか」という内容のニュースが話題となった。

ダイエットのため、寿司のネタだけを食べ、シャリを残す女性が急増しているのだという。そんなニュースに対して、「だったら寿司屋に行くな!」「食べ物を粗末にするな!」「世界には食べたくても食べられない人がいるんやで!」と、世間から怒りの声があがったのである。 

 農家に育って「食べ物を粗末にするな」としつけられた私にとって、シャリを残すことなど断じて許されることではなかった。

 

しかし、ヒトの本来の姿を知って、考えは変わった。

 

ヒトはチンパンジーやゴリラなどと同じ大型霊長類だ。霊長類は、果物や植物を中心とする食性を持っている。観察しているとわかるが、けっして行儀よく食べることなどしない。よく実ったイチジクをもいで食べながら、まだ熟し方が少ないとかじっただけで捨ててしまったりする。豊作の時期には、次から次へと食べ散らかす。

 

それでも、捨てられた果実が無駄になるわけではない。地上ではシカなどが待ち受けていて、サルが落とした果実を食べているのだ。

 

人が、こんなに「食べ物を大切に」しなければならなくなった背景には、農耕を開始してしまったことがある。それ以前は動き回りながらあちこちに分散して存在している食べ物を得ていたから、すべてを食べ尽くすこともほとんどなかった。それに、人が増えることもできなかった。人は大きな獲物が手に入ればぜいたくに食べ散らかし、食べきれない部分はそのままにして、他の動物たちが食べるにまかせてもいた。

 

人は、ぜいたくな食べ方をとがめるよりも、増えすぎた人口を減らして、農耕にも牧畜にも頼ることなく暮らしていた頃に戻る方法を真剣に考えたほうがずっとよいといえるのだ。