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面白い本を紹介

時事ネタに絡めて、視点を多角化多角化する本を紹介します。
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学問・教育・報道の独占 STAP細胞騒動をめぐって

地震のメカニズムを独自に研究している人々がいる。

心と体について独自に研究している人々がいる。

人類史について独自に研究している人々がいる。

 

 

こうして独自の研究を選んで調べていくと、

一つの事実が見えてくる。

 

 

それは世界の本当の姿は初等教育や高等教育、大手マスコミを通じて

私たちが受けとっている姿とは大きく異なっているということである。

 

 

 

たとえば、「明治維新」という出来事を考えてみればよい。

人々を圧政によって苦しめ、世界から孤立して行きづまっていた江戸幕府が倒れて、

世界標準に追いつく動きが生まれ、自由で民主的な空気が流れ込んできたのが

明治維新だったのか?

 

そんなことはなかった。

 

世界中で繰り返されてきた、西洋文明による各地の先住民や政権の征服を

調べていくと、明治維新とは、「独占」を要求する西洋文明が

現地政権を無理矢理倒したものであり、

これによって人々はさらなる苦難へと追い込まれたのであった。

 

明治維新後に義務教育ができ、憲法が制定され、議会が設けられたことは、

独占の証でしかなかった。

 

しかし、このような学説を今の学会が受け入れることは決してない。

 

それは学問・教育・報道が独占されているからである。

 

事実と異なるからではなく、認めてはいけない事実だから、独占された学問の世界から排除されてしまう。

 

逆に、表向きの明治維新の位置づけを強化する情報や動きだけが積極的に、何度でも伝えられて、人々は明治や西洋文明に対する間違った価値観を持つことになっていくのだ。

 

 

明治維新だけでなく、私たちの人生を決定づける多くの価値観が、同様に独占された体制によって植え付けられている。

 

たとえば、私たちは、私たち自身によって決定できることよりも、避けることのできない運命に従って生きる存在であるということを、この社会の支配者たちは隠そうとする。人々が、この避けられない運命を受け入れていくことは、人々が「そこそこ」を許容することである。そうなれば、支配者たちにとって都合のよい、よく働き、よく遊び、他人のために生きるような生き方を人々は選ばなくなる。「はかない命、あくせくしてもしょうがない。死ぬ者を無理に助けてもいけない」こんな価値観は、支配者たちにとって脅威でしかないのだ。

 

たとえば、私たちは、実体二元論を植え付けられている。身体と精神は別々であり、精神こそが私なのだという感覚を持たされている。これもまた嘘である。むしろ体こそが私たちの本質に近く、知能、特に言語を媒介とする思考は、私たちにとって虚構に近い存在なのだ。そうわかってみれば、私たちは動物的な暮らしにこそ快を覚える存在であって、人工的に生み出された娯楽や快適さを深い部分では嫌っている存在なのである。

 

さて、STAP細胞について話してみよう。

こうして、私たちに価値観を植え付けている相手が、その存在をあからさまにした事件であったからだ。

 

STAP騒動の正しい解説

STAP細胞の特許出願、米ハーバード大学が世界各国で…今後20年間、権利独占も | ビジネスジャーナル

 

当初は華々しく報道されながら、途中から再現性がないという不可解な報道に変わり、一斉に個人叩きが始まった。そして、NHKが人権侵害とも言える報道によって切り捨ててみせた。最後にはハーバード大が特許を申請するというオチが付いた。

つまり、支配者側にヒエラルキーにおいてハーバード大は上位に位置し、NHKを初めとするマスコミはそれよりも下位に位置するがヒエラルキーの一部となっているということと、日本の研究所や個人は、ヒエラルキーに組み込まれているかどうか判然としないまでも、奪われる側であるということをあからさまにした事件であると私は見ているのである。

 

文明を「独占」というキーワードで解釈してみれば、独占者たちによって提供される制度や知識に頼る限り、私たちは真実に辿りつくこともできなければ、打開策を導くこともできないことがわかってくる。

 

独占が人々に不幸を与え、人々を本来の姿から遠ざけて文明を生んだ。

独占が人々の生から主体性を奪っている。

私たちは独占を見抜き、独占されていない部分に真実を追う必要がある。