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「ご飯はこうして「悪魔」になった」?:糖質は本当に必要なのか?

ご飯はこうして「悪魔」になった〜大ブーム「糖質制限」を考える(磯野 真穂) | 現代ビジネス | 講談社(1/3) 2016/10/25記事

ベンバにとってのウブワリは私たち日本人にとってのご飯である。「ご飯」「飯(めし)」は字句通りにとれば、炊いた米のことであるが、それは同時に食事そのものを指すし、飲みの席での役割は食事を〆ること、すなわち終わらせることだ。昭和生まれの人であれば「米を食べないと食った気がしない」というフレーズを一度は聞いたことがあるだろう。

 

人類史を振り返ればこの記事は誤りであるということがすぐにわかる。人類は栽培を開始したことで、「主食」が生まれ、それが人々の健康を低下させたということがわかっているのだ(『パンドラの種』)。

 

それだけではなく、穀物は霊長類にとって本来の食べ物ではない(『偏食のすすめ』)。穀物を食べるのは鳥たちであって、私たちは本来の状態である生の状態で穀物を食べることはできない。

 

大飯ぐらいは短命であることはとっくにわかっている(『日本の長寿村・短命村』)。

鳥たちのように生で食べて腸内で発酵させたうえで栄養にするのであればよいが、糖分を利用することは、酒を飲むことや、砂糖を摂取すること同じように、栄養にはなっていないのである。

 

この記事にある「本当の食べ物」は、狩猟採集者たちに言わせれば「肉」である。熱帯地方では食物の七割を採集によって得る果物や植物が占めているが、それらは本物の食べ物とは呼ばれず、「肉」こそが本物の食べ物であるというのである。

 

実は、穀物栽培は、それを契機に支配者が生まれたという意味で大きな問題を持つ行為でもあるのである。