book_rubyring’s blog

面白い本を紹介

時事ネタに絡めて、視点を多角化多角化する本を紹介します。
「Amazon.co.jpアソシエイト」

子どもたちは基地を作る

小学生の頃、基地づくりをして遊んだ。

 

松の木の地上3メートルほどのところで幹が枝分かれしていたのを利用して、兄弟でツリーハウスを作って遊んでいた。

 

もちろん、たいしたものではなく、3人がしゃがんで入っていられる程度の小さな空間を枝や板で少し囲んだ程度のものだった。特に何をするわけでもないが、近所の悪ガキ連中を敵に見立てて、来るはずもない敵を監視するまねごとをしていた。

 

この基地はとても気に入っていたのだが、大人に見つかって壊されてしまい、怒られた。

 

 

そのあとは、林の中の少し空間のある部分に、道からは見えないようにして基地を作ってみたけれど、木の上の基地ほどは熱中できずにすぐに放棄してしまった。

 

 

 

わざわざ基地を作らなくても、倒された松の木は、即席の基地になった。

 

枝の張り具合によって、いくつかの部屋にわかれた基地を想定して、遊んでいたものだ。

 

 

今、ピグミーやブッシュマンが作る家を見ていると、その頃私たちが作っていたものは、基地ではなく、そうした家の原型のようなものだったことがわかる。

 

チンパンジーやゴリラが作る巣を少しだけ立派にしたような家。

 

基地は本当は家だった。

 

子どもの遊びと自然:『貝げらのめがね

この目で見て感動した、日本に住む小さな生き物たち

1.カヤネズミ

 

 

 

頭からお尻まで6cmくらい。

ススキの茎の上のほうに、鳥の巣のような巣を作ります。一度見たら、忘れられないカワイサです。

 

2. ヒミズ

 

頭からお尻まで9cmくらい。

 

3. エナガ

 

 

頭からお尻まで6cmくらい。

長い尾をもつので、全長は大きいですが、尾までのサイズは小さく、体重も8gほどしかありません。スズメは24gですから、ずっと小さいことがわかります。子どもの頃、エナガの群れが木の枝の間を渡って行くのを見て、こんなに小さい鳥が日本にいるのかと感動しました。

 

4. アブラコウモリ

 

頭からお尻まで5cmくらい。

これも子どもの頃、友達がつかまえて見せてくれました。

小さいマッチ箱の中にコウモリが入っていて、びっくりしました。

ちなみに赤ちゃんコウモリは飛行中も母親にくっついているそうです。

 

5. ススメガ

 

最近は、ハチドリと間違われることも多いというスズメガです。

この動画はスローなので羽根がよく見えますが、肉眼では扇風機の羽根のように半透明に見えます。

先日見かけたスズメガは体が緑色をしていました。こちらは、スズメガ科ですが違う種類でオオスカシバというガのようです。

 

 

かわいい生き物たちが日本に住んでいます。

 

『ヒトと文明: 狩猟採集民から現代を見る』の書評をマイニングする

 本は実際に読んでみないと、何が書かれているのか、どのような論調なのかわかりにくいところがあります。そんなあなたのお役に立てればと思い、このブログを作ってあります。 今回は『ヒトと文明: 狩猟採集民から現代を見る』を取り上げます。下の図をご覧ください。書評や感想をテキストマイニングしたものです。

  

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 「ヒト」「文明」「人類学」という書名と著者の専門領域は特徴的ですが、意外なことに「狩猟採集」というキーワードは読み取られていません。私のように狩猟採集というあり方と農耕牧畜というあり方に大きな違いを読み取る読者からすると、他の方々に狩猟採集というキーワードがあまり伝わっていないように思える点が残念です。「興味深い」「暮らせる」というキーワードから狩猟採集社会への興味が広がっていけばと思います。

 

実際のデータを以下に示します。スコアに着目してください。

 

█名詞 スコア 出現頻度
人類学 16.8 24
著者 15.04 19
世界 0.92 15
文明 24 12
人類 5.1 12
ヒト 10.73 9
研究 1 7
環境 1.05 7
二次元 3.28 6
支配 2.38 6
発展 1.86 5
判明 0.7 5
地球 0.87 5
人類学者 2.8 4
自然 0.3 4
教室 0.34 4
文学部 2.8 4
本書 3.39 4
宇宙 0.55 4
学者 3 3
存続 1.04 3
現代 0.74 3
定住 2.1 3
個人 0.12 3
現代文明 2.1 3
学問 1.38 3
議論 0.36 3
教授 0.2 3
自己 0.36 3
講義 0.31 3
█動詞 スコア 出現頻度
読む 0.41 11
思う 0.06 10
起きる 0.09 5
できる 0.02 5
書く 0.06 4
学ぶ 0.34 4
考える 0.01 2
触れる 0.16 2
生まれる 0.07 2
読める 0.12 2
行く 0 2
変わる 0.02 2
増やす 0.05 2
暮らせる 0.83 2
感じる 0.02 2
いく 0.01 2
生じる 0.32 2
得る 0.05 2
目指す 0.06 2
残す 0.03 1
問う 0.03 1
行う 0 1
嫌う 0.05 1
超える 0.02 1
閉じ込める 0.32 1
いただく 0.01 1
引き込む 0.32 1
交わる 0.58 1
歩む 0.32 1
生かす 0.07 1
█形容詞 スコア 出現頻度
面白い 0.06 3
大きい 0.04 2
興味深い 0.58 2
難しい 0.04 2
良い 0.01 2
おもしろい 0.03 1
やすい 0.01 1
熱い 0.02 1
無い 0 1
新しい 0.01 1
すばらしい 0.09 1
長い 0.01 1
高い 0 1
正しい 0.03 1
珍しい 0.04 1
広い 0.04 1

 

「二次元」は一人の方のレビューだけに登場していますが、これは「人工環境」と読み替えることもできるかもしれません。私としては、共感や心を強調する著者の主張は、幻想を追うだけの主張であるとしか思えませんでした。

 

以下に本書からの引用を示します。

■「定住革命」(2007西田)

「不快なものには近寄らない。危険であれば逃げてゆく。この単純極まる行動原理こそ、高い移動能力を発達させてきた動物の生きる基本戦略である。……ある時から人類の社会は、この戦略を大きく変えた」。(123)

人類史のなかの定住革命を読んで最も印象的だったのが、人類は定住したがっていたのではないという指摘でした。

 

■『狩猟採集民の百科事典』(リチャード・リー)より

現代の工業化された社会で、われわれはきわめて高い人口密度で高度に構造化された社会に生き、狩猟採集民が想像もできないような技術的贅沢を享受している。しかし、これらすべての社会には「持つもの」と「持たざるもの」があり、農・工業文明が始まってわずか数千年を経たにすぎないのに、地球の大部分は荒廃してしまった。(139)

この前の部分では。狩猟採集社会がマーシャル・サーリンズによって「豊かな社会の元祖」と呼ばれたことが指摘され、後の部分では、したがって狩猟採集者は「人間の未来についても教えてくれるのではなかろうか」とされています。さまざまな狩猟採集社会について知っていくと、毎日のようにテレビや新聞が伝える価値観は何の根拠もない幻想にすぎず、狩猟採集者たちこそが現実を生きているのだということが見えてきます。

 

■狩猟採集社会における食事

食事をとるときは、グループの老若男女が全員で「共食」するのが通例である。「孤食」は原則としてありえない。食事は単なる栄養補給ではなく、人間関係を強化するための重要な社会的行為である。この当然の事実を現代の文明人は忘れている。(148)

コリン・ターンブルは、小さい社会に生きることを精霊に、大きい社会に生きることを豚に例えたわけです(『豚と精霊』)。

 

■生物進化の偶然性

次に偶然について考えてみよう。生物科学の分野で国際的にもっとも影響力のあった日本の学者といえば、木村資生(1924~1994)が有力候補の一人である。彼の「分子進化の中立説」は、それまで自然淘汰万能の進化論(ダーウィニズム)が支配していた進化学・遺伝学に反旗を翻した。(160)

私は本書で知ったのですが、なるほど納得の行く内容でした。ただ、学会ではあまり重要視されていないようで、何らかの意図があるのではと感じてしまいます。

 

■自己家畜化

十九世紀後半から二〇世紀前半にかけて、ドイツ語圏の学者によっていくつものユニークな進化学説が提唱された。エルンスト・ヘッケルの「個体発生は系統発生の反復である」や、ユリウス・コルマンの「ネオテニー幼形成熟)」、それにエゴン・フォン・アイックシュテットによる「自己家畜化現象」などである。これらの仮説は現在ではn否定されているか、またはほとんど問題にされない。しかし、これらの概念には「まだ解明されていない何か」があると直感的に感じるのは、私だけではあるまい。(169-170)

体毛が薄くなったこと、新生児の未熟さ、歯の咬合が悪くなったことなど、人には、これらの現象があらわれているように思えます。これを進めていくと、純血種のペットに見られるような問題が人類にも現れて来るでしょう。

野生種と比べると、家畜には次のような特徴が見られる。①表現形の多様化。たとえば、イヌの品種には形態にも行動上の特徴にも驚くべき多様性が見られる(チワワからシェパードまで)。②繁殖期間と寿命の延長。③病気等への態勢低下。また、出産時に人手を借りる必要があるなど、自力での生存能の低下。④人間の保護・管理下でなければ生きてゆくことが難しい。(171-172)

ヒトについて言えば、特に近年になって家畜化が加速しているように見えます。殺虫剤の利用、庭のコンクリート化、出産の安全性の向上など、文明の利器によって守られる暮らしが人を家畜化していくのであり、この傾向を止めるには、よほどの覚悟や、個々人が生き方を選ぶことのできる環境がなければ難しそうです。

 

■コンラート・ローレンツの提唱した文明の八つの大罪から

五番目の「遺伝的な頽廃」については、遺伝学者から異論が出る。ローレ-ンツによれば、医学の発達によって本来なら淘汰されるはずの遺伝的疾患が残されるため、集団の中に有害遺伝子が蓄積してゆく。つまり、現代人は遺伝的に衰弱しているという。しかし、人口が非常に増えた現代人において、このことが認められるかは疑問である。(183)

 調べて見ると、日本では知的障害児が増加傾向にあります。判定基準の変化なども要因かもしれませんが、遺伝的な頽廃の結果の可能性を感じます。

 

■スモール・イズ・ビューティフル

第四章で、フィリピンのネグリト(小黒人)の起源について述べ、低身長という特徴が熱帯雨林への適応進化によってもたらされたと推定した。その際、「小さいことは、良いこと」という表現を用いたが、むろんこれはエルンスト・フリードリヒ・シューマッハー(1911-1977)の著書『スモール・イズ・ビューティフル』のアナロジーである。高収入、高学歴、高身長という三Kに価値を置く文化は、高度経済成長期の拡大経済至上主義と、格差に象徴される現代資本主義を彷彿とさせる。これに対して、アジアの経済を参考に「小さいが人間の顔をもった経済」を理想とする経済哲学を唱えた、このタイトルのインパクトはきわめて大きかった。(184)

 この後、「巨大さを追い求めるのは、自己破壊にも通じる」というシューマッハーの言葉も引用されています。人類史を振り返ると、争うことよりも人口を抑制して争いを避けようとした狩猟採集者たちから、朝貢による関係の維持を図った東アジア、徳川期の日本など、自由や競争ではなく、抑制にこそ知恵があらわれていると思える事象があります。いずれも、拡大を求めれば破綻に到ることを知っていたためと思われ、その意味で『銃・病原菌・鉄器』など問題外なのです。

 

■真の先住民は狩猟採集民

また、私は人類学の立場から、一般的な先住民族の概念には大きな問題があることを指摘したい。それは、先住性について最も明らかな集団、言い換えれば歴史が最も長く、しかも最も辺鄙な周辺地域に追いやられている存在である「狩猟採集民」が、国連等の先住民族の定義では考慮されていない。国連の委員会等に参加する各国の先住民族の代表の多くは農耕民で、人数や発言力で狩猟採集民をはるかに凌いでいる。私は、狩猟採集民こそ真の先住民であると主張したい。(198)

自然の恵みだけを頼りに生きることが、本来の生物らしい生き方であるとすれば、そのような生き方をしているのは、狩猟採集民だけです。陰謀論を知れば国連に期待することの無意味さを知りますが、しかし、狩猟採集者たちを考慮しないことには意図があるのかもしれません。

 

モンテーニュの『エセー』より、食人についての記述から

かれらは野生(ソヴァージュ)であるが、それは自然がおのずとその通常の進み具合によって生み出した果実を、われわれが野生(ソヴァージュ)と呼ぶのと同じ意味合いで野生なのである。本当のことをいえば、われわれが人為によって変質させ、ごくあたりまえの秩序から逸脱させてしまったものこそ、むしろ、野蛮(ソヴァージュ)と呼んでしかるべきではないか(230)

私は岩波文庫に収められているような作品は読書対象から外すことにしていますが、狩猟採集社会にまったく興味のない人々に刺激を与えるために、モンテーニュを読んで見るといいかもしれないと思いました。

 

■盗まれた世代

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、数万から10万人ものアボリジニの子どもが親から強制的に引き離され、収容所や孤児院に送られた結果、アボリジニとしての文化やアイデンティティが失われた。これを「盗まれた世代」と呼ぶ。植民者による先住民の文化と人権に対する重大な侵害の例である。(231)

同じことはカナダの先住民に対しても行われました。世界システムという視点から見れば、遺伝的には先住民であっても、価値観を植え付けてしまえば、安い労働力として利用できることになります。さらに、陰謀論的に見れば、国内に紛争の火種を作っておくことで、真の問題から目をそらさせておくこともできます。

 

■身分や階級について

では、階級性や身分制もヒトという生物種の特徴の一つなのだろうか。そうではあるまい。第五章で述べたように、遊動性狩猟採集民ではリーダーはいるが、階級、ましてや奴隷は見られない。このようなケースが見られたという野外調査があるかもしれないが、現在の狩猟採集民はさまざまな文明の影響を受けているので、本質的な発見といえるか疑問である。私が関係したフィリピンのネグリト人でも、能力によって選ばれたリーダー(ダトゥ)はいるが、階級や、まして奴隷は一切みられなかった。(238)

今は、雌と子どもの群れと一緒に居ることの多いライオンの雄はかつてはそうではなったそうです(『サバンナの動物親子に学ぶ』)。サファリパークにいけば、本来ありえないほど多数のオスとメスが一緒に暮らしています。私たちの生き方もまた、環境に応じて変わるものでしかなく、階級や身分は、定住というあり方が生んだものであるように思えます。しかも、現在のようにお金に頼るしかない世界ができ上がってしまえば、その傾向は更に強まるでしょう。結局、民主主義などという言葉に酔うのではなく、強制したくてもできない構造を作るしかないのでしょう。

 

■感情表現

狩猟採集民は、ごく自然に泣き、笑う。まるで子どものようである。娯楽が少ない彼(女)らの生活では、ちょっとしたことに笑い、泣く。(254-255)

狩猟採集者について知るようになると、一般的な書物に見られるヒトに関する記述が狩猟採集者の世界をまったく知らない人によるものであることがわかってきます。狩猟採集者たちによる動物に近い生き方は、文明社会の不自然さをあぶり出してくれます。

 

幻想を捨て現実に生きる人たちが狩猟採集者であるとすると、最終的に相互扶助や正義感にのみ着目していく著者の姿勢は、幻想を追うものでしかないと私の目には映ります。むしろ利己主義者である狩猟採集者たちが平等社会を作り上げている理由のほうに着目すべきではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

『チンパンジーはいつか人間になるの?―おどろき動物進化学』について

本は実際に読んでみないと、何が書かれているのか、どのような論調なのかわかりにくいところがあります。そんなあなたのお役に立てればと思い、このブログを作ってあります。 今回は『チンパンジーはいつか人間になるの?―おどろき動物進化学』を取り上げます。下の図をご覧ください。書評や感想をテキストマイニングしたものです。

 

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ガラパゴスを中心に、進化や自然選択、遺伝について記されていることがわかります。ただ、むずかしい、物足りないという感想もあります。

 

以下にデータを示します。スコアに注目してください。

█名詞 スコア 出現頻度
進化 2.58 10
タイトル 0.28 4
突然変異 2.1 3
ガラパゴス 3.97 3
ポケモン 0.08 3
キリン 0.53 3
後半 0.1 2
説明 0.05 2
遺伝 0.97 2
印象 0.11 2
子ども 0.08 2
自然選択 1.4 2
子供 0.03 2
興味 0.05 2
積み重ね 1.47 2
せい 0.04 2
動物 0.08 2
コラム 0.06 1
異常 0.02 1
総合 0.03 1
都合 0.05 1
仕組み 0.05 1
心臓 0.05 1
発生 0.01 1
環境 0.02 1
変化 0.04 1
集団 0.07 1
ほう 0.01 1
証拠 0.05 1
せやねん 0.7 1
█動詞 スコア 出現頻度
思う 0.04 8
生きる 0.05 3
残る 0.14 3
読む 0.01 2
惹く 0.48 2
変わる 0.02 2
分かる 0.02 2
ちゃう 0 1
応じる 0.11 1
泣く 0.01 1
借りる 0.02 1
信じる 0.01 1
つける 0.01 1
書く 0 1
備える 0.07 1
とる 0 1
ゆく 0.04 1
潰す 0.03 1
いく 0 1
作り出す 0.19 1
いける 0 1
知る 0 1
砕ける 0.22 1
行う 0 1
受ける 0.01 1
持つ 0 1
わく 0.03 1
学ぶ 0.02 1
放す 0.58 1
驚く 0.02 1
█形容詞 スコア 出現頻度
やすい 0.06 3
長い 0.08 3
いい 0.01 3
良い 0.01 2
面白い 0.03 2
むずかしい 0.42 1
がたい 0.12 1
正しい 0.03 1
よい 0 1
強い 0.01 1
新しい 0.01 1
上手い 0.02 1
おもしろい 0.03 1
物足りない 0.17 1
欲しい 0 1
恥ずかしい 0.02 1
多い 0 1
うまい 0.01 1
弱い 0.02 1


以下は、本書からの引用です。()はページ。実際の本では、漢字にルビが振ってあります。

 

■ヒトはサルより進化したから偉いわけではない。

「進化」というのは「進歩」ではない。(21)

 

■獲得形質は遺伝するかについてサプリの広告から

「… …筋肉モリモリの赤ちゃんは生まれないけれど、他の赤ちゃんより筋肉がつきやすい体質の子が生まれやすい……」と書いてあった……。(27)

 

ネオテニー幼形成熟)について

鳥類では、ヒナ鳥がおとなになっていく初期段階で、飛ぶために必要な器官、つまり、つばさの骨や筋肉がつくられるようにプログラムされているため、その分を消化器官や足、首などにまわしたいダチョウやエミューは、ヒナ鳥のままでいるしかなかったからだといわれているんだ。(79)

洞窟にすむ生物が目を失うように、不要な器官に使うエネルギーを抑えて別のところに回すなり必要なエネルギーを減らすなりという力が生物にははたらくようです。

 

■性淘汰

このように、多くの動物たちが結婚相手を選ぶとき、メスのほうがオスを選んでいるということの理由は、結論からいえば、卵子精子の、それぞれの大きさと数にもよる。(87)

女性からすれば、滅びゆく民族の血を残そうとすることよりも、優勢な民族の男と結ばれることのほうが、自然な選択であるということになるかもしれません。

 

■ウェストとヒップのサイズの比率は60~70%が魅力的

もうおわかりのように、どうやらこの「いちばん魅力的な」比率は「子どもをたくさん産めそうな」比率ということらしく、このパーセントさえ護っていれば、女性はむりしてダイエットなんてする必要はないのだ。 

 私も研究結果通りの女性のシルエットを選んでしまいました。こちらに関してはしかし、イモを主食としていると土偶のような体形になるなど、一概に言えないかもしれません。

 

■落葉広葉樹林が毎年200メートルも北へ分布を広げる理由

だれかがドングリを北へ北へと運んだのだ……そのだれかというのが、リスやネズミ、カケスだったのだ。(93) 

この後、シートンにも触れてありますが、どうやらシートンはあまり動物観察をしなかったようなので私は評価しなくなりました。

 

ジャイアントケルプにくるまって眠るラッコ

ラッコには昔から、毛皮めあての人間に殺されつづけてきたという不幸な歴史がある……もともとジャイアントケルプにくるまって海の中でねむるという生態があったわけではなく、「人間対策」の結果、やむなくそうせざるを得なくなったのだ……ということを知っている人は少ない。(101) 

この本の特徴として、人間の影響による生物の変化が多く描かれていることがあります。この事例もその一つです。 

 

■ 「類人猿とヒトのあいだ」(黒鳥英俊)より

オランウータンは1種類の道具だけでなく、より複雑な、道具のための道具も使う。物と物とを関係づける能力があるのである。(172) 

ここで紹介されている多摩動物公園のジプシーの動画がYoutubeに上がっています。言葉を持たないオランウータンたちが、ヒトのような振る舞いのできることに驚かされます。


口移しで水を貰ったジプシーさん・オランウータン

 

『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』には何が書かれているのか。

本は実際に読んでみないと、何が書かれているのか、どのような論調なのかわかりにくいところがあります。そんなあなたのお役に立てればと思い、このブログを作ってあります。 今回は『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』を取り上げます。下の図をご覧ください。

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大きなトピックが文明であることがわかります。言語概念正義、宗教といったトピックも重要性を持っています。動詞では「かかわる」が目立ちます。「日常生活」や「作り出す」も少し特徴的です。

 

詳しいデータを以下に示します。スコアに着目してみてください。

名詞 スコア 出現頻度
ピダハン 25.2 36
彼ら 7.77 16
文明 20.98 11
著者 3.86 9
世界 0.34 9
存在 0.84 9
アマゾン 0.78 8
私たち 2.15 8
言語 5.9 8
文化 2.32 8
概念 3.48 7
社会 0.64 7
正義 2.18 6
幸せ 0.2 5
内容 0.26 5
体験 0.53 5
言葉 0.13 5
奥地 2.8 4
我々 0.55 4
ジャングル 2.34 4
道具 1.66 4
生活 0.16 4
人々 0.45 4
自分たち 2.8 4
数字 0.43 3
日常生活 1.38 3
満足 0.24 3
宗教 1.04 3
ピダハン語 2.1 3
キリスト教 1.75 3
動詞 スコア 出現頻度
知る 0.23 9
できる 0.06 8
読む 0.12 6
考える 0.06 5
引く 0.38 5
しまう 0.03 4
言う 0.01 4
感じる 0.1 4
くれる 0.02 4
生きる 0.09 4
持つ 0.03 3
いく 0.02 3
書く 0.03 3
思う 0.01 3
見える 0.05 3
かかわる 1.54 3
信じる 0.1 3
住む 0.17 3
引ける 1.25 3
守る 0.13 3
与える 0.09 2
使う 0.01 2
助ける 0.12 2
作り出す 0.73 2
しれる 0.03 2
得る 0.05 2
超える 0.06 2
もつ 0.04 2
見る 0 2
殺す 0.06 2
形容詞 スコア 出現頻度
無い 0.32 9
難しい 0.15 4
多い 0.03 3
深い 0.06 2
欲しい 0.01 2
素晴らしい 0.05 2
強い 0.02 2
面白い 0.03 2
羨ましい 0.05 1
明るい 0.03 1
小さい 0.02 1
すごい 0 1
悪い 0 1
興味深い 0.15 1
近い 0.02 1
気持ちよい 0.12 1
つらい 0.01 1
凄い 0.01 1
つまらない 0.05 1
激しい 0.03 1
いい 0 1
忙しい 0.02 1
堅い 0.42 1
やすい 0.01 1
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『ピダハン』は文明社会のあり方に疑問を投げかけてくれる本と言えそうです。

お役に立ちましたら幸いです。

 

「幸福はどこにある──Le Voyage d’ Hector」と「島人ぬ宝」

フランスの精神科医が幸福について記し、映画化もされた、評判の高い本がある。

幸福はどこにある──Le Voyage d’ Hector

 

リンク先の書評をお読みいただければわかるように、私はこの本に他の方たちとは違い低く評価した。

 

この本よりも私は、BEGINの「島人ぬ宝」や「人間が好き」、「森の猟人ピグミー」に幸せの教訓が含まれていると感じる。

 


BEGIN/島人ぬ宝

 

漁師とビジネスマンの話で言えば、漁師として生きることのできる世界がビジネスマンによって破壊されたとき人は不幸にならざるを得ず、ビジネスマンを作っているのは、世界システムの中枢にいる人々なのだということになる。

 

まだまだ自給自足的な要素が強く残っていた私の子ども時代と、田舎の生活もすっかり変わってしまった今と、そのときどきの私自身の価値観の変化(良質な報道があると信じ、民主主義や市民社会を信じ、バイオテクノロジーやビルゲイツを追った若者の時期を私も過ごしたのだ)を踏まえたとき、「島人ぬ宝」が伝える穏やかでありながら揺るがないメッセージに私は共感します。

 

 

 

農が変えた生き方

私が、人の本来の生き方を探るようになって知ったことはたくさんあります。

 

・農耕は大きな問題をもたらした

・人は本来、遊動生活者だった

・本来の宗教は自然崇拝であり、それ以外は人工的な宗教

・文明が進むほどに、人の生き方は非生物的になり、苦しくなっている

・弱い者を助けたいという感情と、弱い者を助けることが可能なのかという事実は、区別しなければいけない

・文明に支配者が存在しなかったことはなく、現在の文明にも支配者は存在している。支配者の姿は国際的な組織や、社会制度をよく見れば垣間見えている

・規模の拡大は、自立を奪い、主体的なあり方を奪う

・ヒトは動物以外の何者でもない

・人が快適さを追求すれば、肉体が弱まり、不快が増える

・不都合な事実を受け入れる以外に道はない

 

 

残念ながら、現代を生きる私たちが自らの意志で動かない限り、現在人類が直面している問題の大きな原因が農耕を開始したことにあるという事実に気づくことはできません。現代人は、テレビや教育によって伝えられる価値観や人々を本質から遠ざける枝葉末節的な話題や、生きるために必要なノウハウにばかり目を向けていると感じます。私は、多くの人がもっと深く根本を問う時間を増やして、こういった事実に気づくことで、本来のあり方である狩猟採集生活に戻ることができ、問題を解決できると考えています。

 

医療・教育・経済開発・環境保護・人種差別・宗教対立。そんなものは、解決すべき問題ではなく、ヒトが自然に従う以外に道はないという事実を忘れていることが本来の問題だったのです。